デジタル時代にそろばんは意味ない?脳科学が証明する“アナログ力”の重要性とは

「そろばん=時代遅れ」と思われがちな今、実はその効果が世界で再評価されています。
脳の働きを活性化させるそろばんは、単なる計算練習ではなく、“考える力”を育てるツール。
AIやアプリ学習では得られない「集中力」「記憶力」「判断力」を伸ばし、子どもから大人まで幅広く役立つ“デジタル時代のアナログ教育”として注目されています。
この記事では、そろばんがなぜ今も意味を持ち、どのように脳を鍛えるのかを、科学的根拠と実例を交えてわかりやすく紹介します。

[ この記事を書いた人 ]

ゆずあん ゆずあん『そろばん理系脳』ブログ運営者)

PROFILE
そろばん歴20年
珠算:日本商工会議所珠算能力検定 1級合格
暗算:日本珠算連盟珠算能力検定 1級合格
そろばんの魅力、おすすめ教材、教室などを紹介
ふたりの子どもにもそろばんを習わせています
長女は高専に合格


目次

🧩1. 「そろばん=意味ない」と言われる理由とは?

① 計算機やAIがあれば十分と思われている

電卓やスマホアプリで簡単に答えが出せる現代では、そろばんの必要性が疑問視されがちです。
しかし、そろばんが育てるのは“計算スピード”ではなく“思考の過程”そのもの。
数字を指で感じ、頭で動かすことで、脳が論理的に考える基礎力を養います。

② 学校教育で扱われなくなった

以前は算数の授業でもそろばんが登場しましたが、カリキュラム改訂により扱う機会は激減しました。
この結果、そろばんに触れたことがない子どもが増え、「昔の学習法」と見なされるようになりました。
一方で、民間のそろばん塾では、独自のメソッドが進化を続けています。

③ 習い事の選択肢が増えた

英語、プログラミング、ダンスなど、現代は習い事の多様化が進んでいます。
そろばんは一見“地味”に見えますが、他の習い事と違い、学習すべての基礎となる集中力・記憶力を伸ばす点で優れています。
土台づくりの習い事として再評価されつつあります。


🧠2. 脳科学が証明!そろばんが育てる3つのチカラ

① 記憶力を支えるワーキングメモリ

そろばん学習は、数字の並びを一時的に記憶し、指先で操作しながら答えを導く反復練習。
この過程で、短期記憶と処理能力を同時に使う“ワーキングメモリ”が鍛えられます。
結果、暗算だけでなく、読解やプログラミングにも強くなる傾向があります。

② イメージ力を育てる右脳活性

暗算をマスターすると、頭の中でそろばんの珠をイメージして動かせるようになります。
これは右脳の“空間認識能力”を刺激する作業。
その結果、ビジュアル思考や発想力が高まり、算数だけでなく美術・設計などにも良い影響を与えます。

③ 集中力と忍耐力の向上

そろばんの練習では、ひとつの問題に黙々と取り組む姿勢が求められます。
自然と集中力が身につき、間違いを恐れずに継続する忍耐力も育ちます。
これはテスト勉強やスポーツ、仕事にも通じる一生ものの力です。


💻3. デジタル時代だからこそ必要な“アナログ思考”とは

① 「考える力」を奪う便利さの落とし穴

検索やAIアプリが便利すぎる時代、人は「自分で考える力」を使わなくなっています。
そろばんでは、手を動かしながら数をイメージするため、脳が能動的に働きます。
このプロセスこそが、思考の深さと創造性を支える原動力になります。

② ミスから学ぶ「思考の回復力」

AIはミスをしませんが、人は間違いから多くを学びます。
そろばん学習では、自分の手で確かめながら修正する経験を重ねるため、
失敗に強く、柔軟に考える“回復思考力”が育ちます。これは社会で必要な適応力そのものです。

③ 「速さ」より「理解」を重視する学び

デジタル学習は効率重視ですが、そろばんでは数の意味を体感的に理解します。
速さだけでなく「なぜそうなるか」を考えることで、論理的思考が深まります。
これはAI時代にこそ必要な“思考の土台”となります。


🌍4. 最新のそろばん教育はここまで進化している!

① オンラインそろばんの普及

Zoomやアプリを使ったオンラインそろばん教室が急増中です。
画面越しでも指導が受けられ、地方や海外でも学べる環境が整いました。
デジタルを活かした“新しい学び方”がそろばん教育の可能性を広げています。

② アプリで楽しく学べる「そろタッチ」

タブレット上で珠を動かしながら学べる「そろタッチ」は、
そろばんの感覚とデジタルの便利さを融合した教材です。
子どもがゲーム感覚で学べるため、継続率が高く、学習効果も抜群です。

③ 海外でも注目される“JAPAN式教育”

海外では「そろばん(ABACUS)」が“Brain Training”として人気。
アジア圏だけでなく欧米でも、子どもの集中力や算数力向上を目的に導入されています。
そろばんはもはや日本文化を超えた“グローバル教育法”です。


🔔5. まとめ:AI時代に輝く“人間の思考力”を育てよう

① デジタルとアナログの共存が鍵

AIを使いこなすためにも、人間の思考力が欠かせません。
そろばん学習は、アナログ的な手の動きとデジタル的な論理思考をつなぐ架け橋。
両方の力をバランスよく鍛える教育として最適です。

② “考える習慣”が未来を変える

そろばんを通して得られるのは、答えを出す力だけでなく「考え続ける姿勢」。
この習慣が、AIが支配する時代でも“自分で考え、判断する力”を育てます。
人生のどんな場面でも役立つ一生の財産になります。

③ 子どもの「脳の土台」を育てよう

学力や才能は、考える力の“土台”があってこそ伸びます。
そろばんはその基礎をつくる理想的な学び。
今こそ「意味ない」と思われたそろばんを、未来を生き抜く“脳育”として見直すときです。


まとめ

AIが計算を代わりに行う時代だからこそ、人間に求められるのは“思考する力”です。
そろばんは単なる計算練習ではなく、脳の右左両方をバランスよく使い、集中力・記憶力・判断力を育てる教育法。
その効果は脳科学でも証明されており、デジタルツールには代替できない「人間らしい知性」を養います。

近年では、アプリやオンライン学習を通して、そろばんの魅力を現代的に学べる環境も整っています。
つまり、そろばんは“古い教育”ではなく、デジタル社会を生き抜くためのアナログ思考トレーニングなのです。

これからの時代、AIを使いこなすためには、まず“考える土台”を育てることが何より重要。
その第一歩として、家庭や学校に「そろばん」を取り入れてみることをおすすめします。
指先から脳を鍛えるその体験が、子どもの未来の可能性を大きく広げてくれるでしょう。

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